
スパイスの代表はやはりペッパーでしょう。ブラック・ホワイト・グリーン・ピンクとありますが収穫時期と製法が異なるだけで同じ種類の胡椒です。(ピンクは別の種類があります。)日本でもおなじみの調味料でほぼデフォルトで存在するものと考えられますね。
ブラックペッパーは完全に熟す前の実を乾燥させて黒くし、皮ごとすって粉にします。粗々しい独特の風味が食欲をそそるスパイスです。肉料理をはじめ、スープなどともとても相性がいいです。
ホワイトペッパーは熟した赤い実を水につけて皮をはぎ、出てきた白い実を粉にしたものです。ブラックペッパーに比べ、辛みが際立ち、風味が抑えられている印象があります。風味を際立たせずに辛みをつける料理に適しています。
グリーンペッパーは未成熟の実を、乾燥もしくは塩漬けしたもので、瑞々しさを生かしサラダやカルパッチョなどのアクセントに使用されます。
胡椒は古代ローマの時代から栽培され、取引されていた記録が残っている長い歴史を持ったスパイスです。胡椒に含まれるピぺリンという成分に、抗菌、防腐、防虫といった効果があったことから、冷蔵技術の無かった中世から大航海時代にかけて貴重なものでした。大航海時代の探索の目的が胡椒であったとも言われてます。ちなみに唐辛子のことをレッドペッパーと呼びますが、コロンブスがアメリカ大陸を発見したときその場所をインドと勘違いし、見つけた唐辛子を胡椒と勘違いしたためにペッパーと名前がついたようです。
なんにしろ多岐にわたって使用されるスパイスでもちろんカレーにも使われます。ピリッと風味のある辛さは唐辛子や山椒と違った、独特のカレーを生み出します。